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ロケットが離陸する時なぜリフトオフと言うのか知っていますか

2024/03/19 08:00 公開

打ち上げる時に「発射」と言わない本当の理由とは
打ち上げる時に「発射」と言わない本当の理由とは

 ロケットが地上から離陸する時、管制官は発射(Fire)ではなくリフトオフと言っているのをご存じでしょうか。🎤

 このリフトオフを日本語に直訳すると「持ち上げて離す」という意味になるんですけど、なぜわざわざそのような言葉が使われているのか普段なかなか知る由がありませんので、今回はちょっと雑談としてお話しようと思います。🚀

 このリフトオフとはネイティブの英語では「解除」という意味に使われることもあって、このリフトオフの場合は力任せに持ち上げるというよりも、たとえば弓を使って矢を放つ人をイメージしてもらえるとわかるようになります。💪

 弓をひく人が矢を放とうと引っ張っている力を解除した時、矢は何のためらいもなく自ずと前に飛び出して目標めがけて直進していきますよね。🏹

 このイメージを現実にたとえれば、弓は発射台で矢はロケットそして弓をひく人は地球の引力として想像してみて下さい。😏

 つまり発射直前まで地球の引力で引っ張られていたロケットが、いよいよ0カウントとなりその力が解除されて自ずと目的の宇宙まで一直線に飛び立つ直前の掛け声は、元々宇宙に存在しているはずのロケットを引力が無理やり地上に引っ張っているという不自然さから解放させるためのものなのです。😃

 この発想の大転換があるからこそ、ロケットの打ち上げが難なく無事に成功する願掛け的な意味にとどまらず、特に有人の場合には乗務員の誰もが感じている不安感からも解放してくれる暗示的効果もあったりするんですね。🧠

 昨今航空機についての離陸失敗はほぼ100%なくなりましたけど、ロケットの打ち上げには昔ほどではないにせよまだまだ心配や不安が付きまとう状況ですし、そうした人のネガティブな気持ちへの心遣いがこの希望の言葉に込められていると思うと、なんだか新鮮に感じられてきませんか。🤗

 ロケットがミサイルと違うのは、一つにはきっとこの部分かもしれませんね。💗


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